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しましま体験談

佐渡島で働いていた薬剤師・ハルウララさん「満員電車通勤や人混みで生活をするのに疲れて、離島へ……」

今回は、佐渡島で勤務経験がある薬剤師、ハルウララさんに取材を行いました。

佐渡島(さどしま、さどがしま)は、新潟県の上辺りにある離島です。たぶんみなさん、日本地図で一度は見たことがありますよね。離島と言ってもサイズはかなり大きく、日本の島では沖縄本島の次に面積が大きい島です。人口も5万人以上おり、へき地とはいえそこそこ栄えています。

佐渡島と新潟県(本州)の位置関係

佐渡島の玄関口、両津港とその周辺の様子(動画:佐渡汽船様より)

ハルウララさんは、薬剤師資格は取得したものの、大学卒業後は大阪でMRとしてMSD製薬に就職し、約半年間勤務。その後、佐渡島の調剤薬局に転職され、1年間勤められたそうです。現在は、兵庫県の調剤薬局にお勤めで勤続6年とのこと。

なぜMRを辞めて調剤薬局で、かつ佐渡島で働くことに決めたのか? また、なぜ離島を出ることになったのか? そのあたりを詳しく聞いてみました。

プロフィール

ハルウララさん

佐渡島の調剤薬局で勤務経験がある、30代前半の男性薬剤師。元MRで、調剤未経験の状態で佐渡島に転職。ご実家は島根県。

なんで佐渡島の調剤薬局で働いていたんですか?

――MSDの大阪オフィスでMRをされていたとのことですが、そのまま大阪で働き続ける選択肢もあったと思います。なぜ佐渡島で、かつ調剤薬局で働くことを決められたのでしょうか?

MRをやっていたときの仕事内容は、ほとんどがアポイントの時間をもらうための段取りでした。また、他社の製品と比較したときに正直言って微妙なモノでも、仕事なので、さも良いモノかのように見せて採用してもらえるよう尽力しなければいけません。それが心苦しくて、MRを辞めたいと思い始めました。

毎日の通勤における満員電車や、人混みで生活をするのにもひどく疲れていたので、今とまったく正反対の生活を送りたい!と思ったんです。その時に、ふと「離島で働く」ということを思いつきました。

当時、退職は決めたものの、その先のことはまだ漠然としか考えておらず、次の職場も決まらないまま有給消化に入りました。ある日、有給中に久しぶりにパチンコに行こうと思って選んだ台が「花の慶次」という台だったんですね。で、その舞台がたまたま佐渡島だったんです。

花の慶次のパチンコ。これで合ってますよね?w 佐渡島が出てくるのかな……?(動画:チャンネルのりのり様より)

そのとき、以前に「離島で働きたい」とぼんやり思っていたことをふと思い出したのと、あとは個人的に歴史に興味があったこともあって、『休みもあるし、ちょっと旅行も兼ねて佐渡島にでも行くか』と思い立ちました。これが、初めて佐渡島に訪れることになったきっかけでした。

そのとき、どうせ行くなら仕事も探さないと!と思って、求人を探して応募してから行きました。

――えっ、いきなり求人に応募したんですか? すごい勢いですね……。

そうですね。ただ、そのときはまだそこまで転職する気マンマンというか、佐渡島で絶対働くぞ!みたいな感じではなかったです。とりあえず1度行ってみて、良さそうなところがあれば働こう、無ければまた他で探そう、と思っていました。

――応募したということは、面接ももちろんしましたよね。どんな感じだったんですか?

それが面接らしい面接は無くて、履歴書を渡して薬局見学をしたあと、すぐに職員の方たちとの飲み会に参加することになりました。

そこでお酒を飲みながら、仕事の話を含めて色々と話をしているうちに「この人たちとなら、一緒に働いたら楽しそうだな」と思えたんです。それが面接代わりだったんですが、その飲み会を経て、すぐに転職を決めました。

給料とかってどんな感じなんですか?

――佐渡島に転職された際の条件提示はどのようなものでしたか。

年収600万でした。MRのときは500万だったので、100万上がりました。

――給与以外の、家賃補助や転居費用の提供はありましたか?

家賃は、島外から来た人は80パーセント補助という決まりでした。転居費用は、全額会社負担でした。

佐渡島ってどんなところですか?

――佐渡島で働く上で最も不安だったことや、懸念されていたことを教えて下さい。

島で不安だったのは、佐渡の人の言葉が分からないかも知れないということでした。

実際、最初はおじいさんたちが何を言ってるのか分からないことも多々ありました。「佐渡弁」と言われる独特な方言が使われていたからです。ただ、そういうときは聞き返したら標準語で普通に返してくれていたので、困る事は特にありませんでした。

――佐渡島に来て初めて気付いた、佐渡島でのお仕事の良いところ・悪いところをそれぞれ教えて下さい。

良いところは、人の温かさや優しさは島ならではというか、都会では無いようなものを感じました。在宅で訪問したとき、仕事で来ただけなのに家族の方がおもてなしをしてくれたり、一回会っただけなのに「この前はありがとう」と畑の野菜を持ってきてくれたりしました。

悪い所は、とにかく交通が不便でした。

都会での生活に慣れていたせいか、電車が無いことにまず慣れませんでした。また、バスの時間が少ない所が多くて、車を買うまでは移動に困ることが多かったです。車を買うまでは基本的にはバスでしたが、どうしても時間が合わない時は、会社の車を貸してもらって移動していました。

――佐渡島に来てびっくりしたことや、笑えるエピソードなどがもしあれば教えて下さい。

とにかくビックリしたのが、何もかも物価が高いことでした。ガソリンは高いですし、通販も「離島中継手数料」などという名目でお金が取られるので、ネットで買い物をするのもいちいち躊躇してしまいました。

あと住んでいた当時は、有名どころの大手コンビニが無かったのもビックリでした。ただ、島で繋がりのあった人から「昨年、ローソンがやっとできた」とラインがありました(笑)

――最終的に佐渡島を出られた理由や経緯を教えてください。

島を出た動機は、やはり都会での便利な生活に戻りたい、と思い始めたからです。

その折に弟がタイミングよく、「兵庫で働き始めるから一緒に住まない?」と言ってくれたんです。なのでそれをきっかけに、島を出ました。

読者の薬剤師さんへのメッセージをどうぞ

離島へき地が自分に合うか合わないかは、住んでみないと分からないと思います。もし転職を検討されているなら、期間限定とかでも雇ってくれるかもしれないので、一度トライしてみるといいと思います。

あとがき

▼キャリアアドバイザーのコメント

一般企業で疲弊してしまい、そのあと離島に癒されて充電でき、その後キャリアを再スタートすることができている、良い事例かと思います。

待遇はものすごく良いですね。調剤未経験に600万+家賃自己負担2割は、都心では絶対にありえないです。都心だと420万~490万で家賃手当なしが相場ですので。(家賃自己負担2割=家賃が月5万とすると、月4万、年間48万の手取り収入UPに相当)

離島へき地での勤務は、まずは1年という期間くらいがちょうど良いのかもしれないと感じました。たしかに不便でしょうし、戻りたくなることもあるよなあと思います。まあ島民からすると、本来的には医療従事者にはずっと島に居てほしいと思うものなのですが、とはいえ「島外から来た医療従事者は一定期間で居なくなる」という認識の島民が多いイメージがあります。

キャリアという意味では、1社目が9か月、2社目が13か月、と短期で離職をしています。これは転職においては大きなマイナスになります。幸い3社目では満3年以上勤務継続いただいているので、今後の転職には悪影響を及ばさないですが、万が一3社目も1年前後での退職となると、4社目を探すときはかなり大変になっていたと思います。

著者プロフィール

鈴木 裕也(すずき ゆうや)

Webディレクター、ライター。当サイト「しましまワークス」の立ち上げや、「ドラおじさんの薬剤師・転職相談室」の運営など。愛知県豊田市のスーパー山奥で育ちました。大学進学のときに上京しまして、今は東京で妻・息子4歳・娘2歳の4人で暮らしつつ、小さい会社をゆるゆる運営しています。

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