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しましま体験談

28の離島へき地を経験した薬剤師みかんさんが語る、利尻島の魅力「利尻昆布を目当てに行ったら、頻繁に近所の方がくれましたw」

今回は、利尻島の病院で半年の勤務経験がある薬剤師、みかんさんに取材を行いました。

みかんさんは、尋常でないほど転職を繰り返されており、かつ転職先が離島へき地ばかりという、とても珍しい方ですが、なんと新卒で最初の就職先は東京都内の総合病院でした。詳しい経歴は、こちらの記事で紹介しております。

利尻島は、北海道の北部、日本海上に浮かぶほぼ円形の島。

利尻島の位置(Google Map)。

なぜ利尻島で働くことを決めたのか? 利尻島はどんなところなのか? また、なぜ利尻島を出ることになったのか? そのあたりを詳しく聞いてみました。

プロフィール

みかんさん

離島へき地を尋常でないほど転々としている、40代後半の女性薬剤師。旦那さんと10歳になる双子のお子さんとは離れて暮らしていますが、休みを取って定期的に帰っているそうです。みかんさんの詳しい経歴はこちら

なんで利尻島で働いていたんですか?

――利尻島を選ばれたのはなぜでしょうか。

突然の告白ですが、私、昆布が大好きなんです!食べ物は何でも好きですが、特に和風な味が好きで、昆布出汁や鰹出汁などの旨味に美味しさを感じます。でも昆布好きな人ってあまりいないようで、「昆布好きなんて聞いたことないし変わってる〜!」と、友人によく言われちゃいます。その度に昆布の魅力を伝えて、昆布好きを増やそうと思っているのですが、未だに昆布好きは現れません……。

そんな私の耳に、利尻昆布という種類の昆布があるという情報が入りました。北海道の利尻島や礼文島に生息している昆布と知り、たまたまその利尻島に薬剤師の募集があったので、利尻島で働くことに決めました。

一面に敷き詰められた利尻昆布

一面に敷き詰められた利尻昆布。画像:株式会社パム様「たびらい」より引用

――利尻島はどのような場所だと考えていましたか。

利尻島は北海道の上の方の稚内市の近くなので、とっても寒くて風の強い島だと考えていました。南の方の島へ行く時とは違って、長袖などは多く買い足しました。

給料とかってどんな感じなんですか?

――利尻島に転職される際の、年収提示はどのようなものでしたか。

ぶっちゃけ、あまり良くなかったです。手取りで月22万円でした。でも、残業なしで、好きな時に休みを取ることができました。

――家賃補助や、転居費用の提供はありましたか?

住宅手当があって家賃はかかりませんでした。転居費用の全額提供もありました。

給与は良くなかったけど生活は問題なくできていたので、不服に思うこともなく、給与交渉もしませんでした。

利尻島ってどんなところですか?

――はじめて利尻島に来て、島内や職場を実際に見たときにどのようなことを感じましたか。

利尻島は、予想通り寒かったです。島って、暖かくて風も気持ちいいイメージじゃないですか?でも利尻島は、夏なんてあるの?と思うくらい寒かったです。

冬の利尻富士

冬の利尻富士。

風は半端ないくらい強かったです。メガネとか飛ばされます。ゴミは少ない島でしたが、たぶん風で飛ばされてしまった誰かの持ち物で、お菓子の袋やハンカチなどがよく飛んでいました。自分自身が吹っ飛んでしまうくらいの風が吹く時もあって、小学生低学年位の子供が風で飛ばされて転んでいる場面を何度も目撃しました。それはもう恐怖です……。

職場は、一言で表すと、汚い。初日から汚いことがわかるって、相当だと思いませんか?整理整頓が全くできていなくて、几帳面なA型の私は許せませんでした。仕事に関係ないようなゴルフの道具やランニングシューズ、お菓子の袋……いたるところに、いろんなものが置いてありました。自分のロッカーの中に入れればいいのになあ、と思いましたが、ロッカーも大きくないのでこういう状況になってしまったのだろうか。そうだったにしても酷すぎました。

――利尻島に来て初めて気付いた、利尻島でのお仕事の良いところを教えて下さい。

島民の方々が優しかったのですが、ただ優しいだけじゃなくて、私と絶妙な距離感を取ってくれていました。島や田舎であればあるほど、町内の集まりとかご近所さんとの付き合いとかが深かったりしますよね?利尻島ではそんなこともなく、時々おすそ分けをいただいたり、私も都会のお菓子をあげたり、そんな感じで住みやすかったです。

――利尻島に行って、利尻昆布は食べられましたか?

利尻昆布、食べましたよ!昆布好きという話はしていなかったのですが、近所の方が利尻昆布を何回もくれました(笑)。利尻昆布の出汁はとても美味しかったです。

それから、利尻島に行って昆布巻という名前の料理を知りました。簡単に言うと、サーモンや豚肉、にしんを昆布で巻いて煮た料理なんですけど、これもすごく美味しかったです。

昆布巻きは意外と簡単に作れます。動画:北海道漁業協同組合連合会様「北海道ぎょれん」より引用

――反対に、悪いところを教えて下さい。

想像以上に寒いところですね(笑)。暑さが嫌いな私にはピッタリの島!と思っていたのですが、想像以上にどんどん寒くなるんですよ。服装はガッツリ防寒です。雪も降ります。もともと寒い地域に住んでいた方は想像がつく範囲かもしれませんが、暖かい地域に慣れている方にとっては寒すぎて住むにはシンドイと思います。

寒いと仕事に行く気もなくなるし、暖房も必要だし、朝少し早めに職場に来て、患者さんのために暖房を入れる、という当番もありました。私は冬に利尻島に住んでいなかったので体感してませんが、冬は本当に寒いそうですよ。

――利尻島に来てびっくりしたことや、笑えるエピソード、思い出深い出来事などがあれば教えて下さい。

患者さんが薬局で体調を崩してしまったエピソードが印象的でした。もともと心臓の病気があった患者さんで、その日は体調が悪そうだったんです。私は奥で調剤をしていたので見ていませんでしたが、事務の人が「患者さんが倒れた!」と言って、すぐに医師を呼びましたが、島で出来る医療も限られており、そのまま亡くなってしまいました。

この時、島の医療について考えました。島の医療がもっと都会のようにいろんな設備があったりしていれば助かったのかもしれないって。でも、田舎で不便なところが島らしくていい、都会のように発展しないでほしい、このままで良い、と考える人もいるので、難しいところです。

――最終的に利尻島を出られた理由や経緯を教えてください。

利尻島は、寒くて寒くて、もう耐えられませんでした……(笑)。

それから、職場が汚いのが我慢できなくて、ストレスが溜まっていました。自分が空いた時間とかで積極的に掃除をしていたのですが、それでも汚いままでした。これはもう個人の性格の問題なので直せないと思います。職場の人間関係は良かったんですけどね。お互いプライベートなところまで突っ込んできませんし、良い距離感でした。ですが、薬剤師という資格を持って働いているのに、こんなに汚いんじゃ、資格の価値が落ちると思います。

読者の薬剤師さんへのメッセージをどうぞ

――その他、利尻島を勤務先として検討されている薬剤師さん向けになにか伝えたいことがあれば教えて下さい。

島というと、南のイメージですよね。でも利尻島は北海道にあって、島なのに寒いです。寒さは本当に覚悟をした方がいいです。

雪で白くなっている利尻山

雪で白くなっている利尻山。ちなみに、北海道銘菓「白い恋人」のパッケージにも描かれている山なんです。Wikicommonsjoker [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

利尻島の人たちは、都会から来た人に対しても優しい方が多くて安心できました。町内会によって、活発な付き合いの町内や、そうでもない町内などがあります。住まいを決める際は、町内会について聞いて、自分のやっていけそうな町内会に入ることをオススメします。

あとがき

作成中

著者プロフィール

鈴木 裕也(すずき ゆうや)

Webディレクター、ライター。当サイト「SHIMA SHIMA」の立ち上げや、「ドラおじさんの薬剤師・転職相談室」の運営など。愛知県豊田市のスーパー山奥で育ちました。大学進学のときに上京しまして、今は東京で妻・息子4歳・娘2歳の4人で暮らしつつ、小さい会社をゆるゆる運営しています。

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