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しましま体験談

沖縄県南部の薬剤師・山本さん「サービス残業や院外行事に時間を使いたくない」

今回は、沖縄県南部の精神科病院に勤務して9年目になる薬剤師、山本さんに取材を行いました。

沖縄県南部は、那覇市、糸満市、豊見城市、南城市の4つ市と、南風原町や与那原町を含む島尻郡から構成されているエリアです。

那覇市も沖縄県南部です(Google Map)。

山本さんは、高校を卒業するまでは千葉県で育ち、東京都の薬科大学で薬剤師免許を取得。免許取得後は5年ほど地元の千葉県で仕事を行い、交際していた彼女との結婚を機に沖縄へ移住されました。現在は沖縄移住した際に就職した病院で、勤続9年目になるそうです。

都会の病院や調剤薬局などに勤務する選択肢もあった中で、なぜ沖縄の病院に就職したのか? 同じように島外から来る薬剤師さんはどれくらいいるのか? そのあたりを詳しく聞いてみました。

プロフィール

山本さん

沖縄県南部の精神科病院に勤務する薬剤師。30代後半、男性、ご出身は千葉県。「もし、本島以外の離島で仕事をするなら、トライアスロンでよく行っている宮古島がいいです。友達も多いので(笑)」とのこと。

なんで沖縄本島で働いてるんですか?

――就職の際に、もっと都会の病院や調剤薬局などに勤務する選択肢もあったかと思うのですが、なぜ沖縄の病院に就職されたのでしょうか。就職の際に考えたことや、葛藤されたことを教えてください。

東京の病院へ就職してキャリアを積むという働き方も考えましたが、大学時代の友人のほとんどが東京へ就職し、あまり良い噂ばかりではなかったからです。

もうひとつの理由として、やはり沖縄県でのスローライフの憧れがあったからです。私は移住するまで沖縄県へは行ったことがなく、暖かくてゆったりとした、いわゆるテレビのイメージしかなく、沖縄での生活に関して一切の不安はありませんでした。

――東京へ就職したご友人から聞かされていた良くない噂というのは、具体的にどのような話だったのでしょうか。また、それは今でも同じような状況だと思いますか。

東京に限った話ではないのですが、残業代の出ないサービス残業や院外行事への奉仕活動です。このことに関して、そのような施設は現在も今後も改善しているようには考えられないです。

自分としては、仕事は収入を得るための手段と考えているので、サービス残業や院外行事で自分の時間を削るという事はあまり考えられません。

給料とかってどんな感じなんですか?

――現職に転職された際の、条件提示はどのようなものでしたか。

現在の職場への就職は、沖縄県の薬剤師会へ問い合わせ、勧められた病院へ決めました。

条件としては年収はだいたい400万、土日祝日・年末年始休み、という条件で、更に沖縄県には旧盆にウークイという行事があり、この日も祝日扱いで休みというもので、年間休日が130日近くあるというものでした。

ウークイでお供えする料理

ウークイでは夕食に重箱料理の「ウサンミ(御三味)」をお供えします。画像:公益財団法人沖縄県メモリアル整備協会様より引用

――家賃補助や、転居費用の提供はありましたか?

当時は病院の事業を拡張している真っ最中だったようで、夫婦の引越し代・航空券代、共に病院が負担してくれるとのことでした。

――もし常識でしたら大変恐縮なのですが、転職の際に薬剤師会に問い合わせるというのはケースとしてはレアではないかと思いました(普通は人材紹介会社や、求人サイトを経由すると思うので)。薬剤師会に問い合わせるという選択をしたのはなぜでしょうか。

おっしゃる通りで、人材紹介会社や求人サイトを検索して仕事を探してもみましたが、現場の雰囲気を掴みづらいという印象でした。

もうひとつの手段として、様々な施設に直接電話をしてみたりもしましたが、それでも手応えがなかったので試しに薬剤師会へ問い合わせてみました。

この選択はその後、他病院とのパイプを作れたという点では良い選択だったと思っています。

離島へき地ってどんなところですか?

――周りの薬剤師さんで、島外からいらっしゃる方はどれくらいいますか。

現在、沖縄県南部の精神科病院で勤務していますが、自分が所属する入院担当の薬剤師達は4名とも全員内地(沖縄県外)の出身です。出身地は様々ですが、関西や九州出身の方が多いです。

――島外から来られる薬剤師さんは、沖縄でのお仕事をどうだと仰っていますか。良いところ、悪いところがあると思いますが、まずは良いところを教えていただきたいです。

良いところとしては、内地にいるときは春先に花粉症に悩まされていることが多かったのが、沖縄に来てからはそのようなことが一切なくなったことです。

また、公園や地域のスポーツイベントが整備されていて、内地にいたときよりも運動を行うことで健康的になったという話をよく聞きます。

実際に私も沖縄に来てからトライアスロン競技を始め、宮古島トライスロン大会に出場しています。夜になると街灯は少ない印象ですが道路はよく舗装され、ワークアウトを行うには良い環境だと思います。

宮古島と沖縄本島の位置関係(Google Map)。動画:一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー様「スポーツアイランド沖縄」より

――内地から沖縄に来た方々は、皆さんどのようなスポーツをされていらっしゃるケースが多いのでしょうか。

沖縄県は特にバスケットボールが盛んで、東京都のおよそ2倍の競技人口と言われています。どこの中学校でも夜間は社会人団体に貸出をしており、車で移動すればほぼ毎日バスケットボールを行うことができます。

また、通勤でロードバイクに乗っていたり、家の近所の施設で勤務後にフットサルに取り組んでいる方もいます。他にもビーチに行くとスケボーやBMX・ビーチサッカーをやっている人々がいたり、公園に行けばランニングやヨガを行っている方もいます。

私の周りでは沖縄独特のアメリカンナイズな物に興味を持ち、様々なものに挑戦をしてみる、といった人たちが多い印象です。病院に努めている方は比較的時間にゆとりがあり、継続して上記のような有意義な時間を過ごせているようです。

――反対に悪いところを教えていただきたいです。

沖縄県全体の学校の学力の低さですね。自分自身こちらで2名の子どもを授かり、現在は学業よりも運動を活発に行わせているのですが、子どもたちの将来のことを考えると内地のしっかりとした高校や大学に進学させ、それなりに良い会社に努めてもらいたいと思うのですが、家族揃っての引っ越しになるとなかなか腰が重いのが現状です。

―― 沖縄県全体の学校の学力の低さ、大変悩ましい部分かと存じますが、沖縄に残られる選択をされていらっしゃるということは、お子様の学力が低下しないよう何か工夫をされていらっしゃるのでしょうか。

子どもの学力に関して工夫というものはあまり行っていません。これは自分の意見なのですが、いわゆる勉学に関しては力を入れるのは高校や大学を目安にしており、現在は運動や良好な人間関係の構築といったところで良い勉強ができればと思っています。そういった点では排他的でありつつも身内の人間との絆は深い、かつ公共の運動設備が整えられている沖縄は自分のニーズに合った良い環境なんじゃないかと感じています。

他に悪いところの話でいうと、電車がないのでどこに行くにも車が必要で、子供の行事やちょっとした用事の時にも車で移動する必要があることはデメリットかと思います。沖縄県の特に那覇や観光地付近では土日や祝日にもなると県民みんなが車で移動し、更にそこへ観光客が来るものだからとても渋滞が続きます。

仕事面でのデメリットは、患者様とのコミュニケーションの際、特に私の働いてる南部は方言訛りがある高齢者が多く、訴えを聞き取れないことです。

また思いのほか宗教へ入信している方がおり、以前体験したケースでは、エホバの証人という宗教は輸血が禁忌というのはなんとなく噂で知っていたのですが、服薬も拒否する患者様がおり、対応に苦労したという思い出があります。

――現在は本島で仕事をされていますが、本島以外の離島で仕事をしたい気持ちはありますか。あるとすればどこで働きたくて、その理由はなんですか。ない場合、その理由はなんですか。

離島で働いてみたいという気持ちはありますが、現在の自分の家族状況を考えると、あまり本気ではないです。

もしするとすれば、よくトライアスロンで行っている宮古島に就職したいですね。友達も多いので(笑)

あとがき

▼キャリアアドバイザーのコメント

病院でのサービス残業や院外行事の参加は、あります。サービス残業は本当はよくないのですが、まだまだ発生してしまっている環境もあるのは事実です。10年前と比較するとかなり減ってきましたが。院外行事は病院ならではですね。運動会をしているところもあります。大所帯かつチームプレイが必須の仕事なので病院側も親交を深めてほしいと思って、よかれと思ってやっている場合が多いです。

400万土日祝休み年休130 は沖縄で、と考えると悪くないです。沖縄は給与相場が安いので。新卒でも300万前半の提示をする環境もあります。ただ、薬局と比較すると見劣りしてしまいます。

著者プロフィール

鈴木 裕也(すずき ゆうや)

Webディレクター、ライター。当サイト「SHIMA SHIMA」の立ち上げや、「ドラおじさんの薬剤師・転職相談室」の運営など。愛知県豊田市のスーパー山奥で育ちました。大学進学のときに上京しまして、今は東京で妻・息子4歳・娘2歳の4人で暮らしつつ、小さい会社をゆるゆる運営しています。

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