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しましま体験談

28の離島へき地を経験した薬剤師みかんさんが語る、隠岐の島の魅力「ローソク島の夕日は、感動で涙が出そうになりました」

今回は、隠岐の島の病院で半年の勤務経験がある薬剤師、みかんさんに取材を行いました。

みかんさんは、尋常でないほど転職を繰り返されており、かつ転職先が離島へき地ばかりという、とても珍しい方ですが、なんと新卒で最初の就職先は東京都内の総合病院でした。詳しい経歴は、こちらの記事で紹介しております。

隠岐の島は、約180の群島からなる島根県隠岐諸島の一つです。島前と島後、2つのエリアに分かれています。

隠岐の島の位置(Google Map)。

島前と島後

島前と島後。画像:公益社団法人島根県観光連盟様「しまね観光ナビ」より引用

なぜ隠岐の島で働くことを決めたのか? 隠岐の島はどんなところなのか? また、なぜ隠岐の島を出ることになったのか? そのあたりを詳しく聞いてみました。

プロフィール

みかんさん

離島へき地を尋常でないほど転々としている、40代後半の女性薬剤師。旦那さんと10歳になる双子のお子さんとは離れて暮らしていますが、休みを取って定期的に帰っているそうです。みかんさんの詳しい経歴はこちら

なんで隠岐の島で働いていたんですか?

――隠岐の島を選ばれたのはなぜでしょうか。

内科だけでなく、幅広い科がある病院で働いて、他の科で使われている薬剤も学びたいと思いました。内科だけの病院でもいろんな薬は出されるのですが、しっかり専門的に学んでみたくなったんです。

それで、島でいろんな科がある病院を探し始めました。ですが、知り合いや元同僚などにも聞いてみても、自分が行きたいと思えるような場所は見つかりませんでした。

それから少し時間が経ったある日、元同僚から「隠岐の島に行ったら薬剤師募集してたよ。働いてみたら?」との連絡が。いろんな科がある病院だと紹介されました。

――隠岐の島はどのような場所だと考えていましたか。あるいは、人からどのような場所だと聞いていましたか。

その方から、「隠岐の島は、ローソク島と夕日の景色が最強にキレイだよ」と聞いていました。どれだけキレイなんだろう、めちゃくちゃ感動するのかな、とワクワクしていました。

給料とかってどんな感じなんですか?

――隠岐の島に転職される際の、年収提示はどのようなものでしたか。

月給27万円でした。前に働いていた蘭越町の病院よりは少し下がりました。

――家賃補助や、転居費用の提供はありましたか?

家賃補助は全額ありました。転居費用は引っ越し代金が全額で、自分自身の移動費は遠すぎるので2万円までの提供がありました。

家は職場から教えてもらった場所で、3LDKのキレイな住宅でした。こんなにキレイな家で家賃がタダで、申し訳なさを感じるほどでした。本当に感謝しています。

また、病院独自の福利厚生で自動車の貸し出しがあり、希望者は借りることができました。車種は、軽自動車、小さめの乗用車のみ。ガソリン代は自分持ちですが、私も借りました。私の他に看護師さんも借りていました。

隠岐の島ってどんなところですか?

――はじめて隠岐の島に来て、島内や職場を実際に見たときにどのようなことを感じましたか。

離島の港はあまり大きくないところが多いのですが、隠岐の島の西郷港は大きかったです。お土産売り場もあり、種類も豊富で、観光客も飽きないと思いました。観光に力を入れていても、なんか的外れな感じだったりイマイチだったりする島が多い中、隠岐の島は観光にきちんと力を入れていると感じました。

西郷港

めちゃ広い西郷港。

職場である病院は、西郷港から車で10分ほど行った場所にありました。建物は新しくありませんが、清掃がきちんとされて、掲示物も貼ってあり、患者さんが不快に思わないようなキレイな病院でした。

「受付」や「会計」、「薬局」など書かれた看板も大きな文字で分かりやすく、お年寄りや目が悪い方でも見やすい工夫がされていました。旅行者や初めて来院される方でも、どこで受付するかなどが分かりやすく、順序が書かれた掲示物もありました。随所に工夫が見られ、親切な病院と感じました。

職場の人たちは、忙しさにやられて疲弊消耗しきっているような方が多かったです。挨拶しても返してくれなかったり、もごもごと話して何言ってるかわからなかったり、突然辞める人とかもいました。

――隠岐の島に来て初めて気付いた、隠岐の島でのお仕事の良いところを教えて下さい。

話に聞いていたとおり、ローソク島と夕日の景色が本当に最高でした。夕方限定でやっている遊覧船があり、それに乗って夕日を見に行くんですよ。また、天候次第なので、必ずキレイな夕日を見れるとは限りません。

私の場合は、雲がかかっていたり、船自体が欠航していたり、仕事を早退するはずが長引いてしまったりで ……5回目でやっと見ることができました。今まで働いたことのある島の中でも上位の景色だったので、諦めなくて良かったです。

ローソク島を見る遊覧船

ローソク島を見る遊覧船。画像:隠岐の島町観光協会様「okikankou web」より引用

夕日だけでなく、村上家隠岐しゃくなげ園もスゴかったです。1万株のしゃくなげの花がバーっと咲いていて、一面ピンクでとても可愛いです。

オキシャクナゲ

オキシャクナゲ。画像:公益社団法人島根県観光連盟様「しまね観光ナビ」より引用

――反対に、悪いところを教えて下さい。

離島ゆえの不便さはありますが、島自体には支障があるほどの不満は無かったです。近所の方々も良い人たちでした。

しかし、仕事が忙しすぎました……。面接時に、残業はあまり無いと聞いていたのですが、実際かなりありました。遅い時は日付が変わるくらいまで残っていたり、会議も頻繁にあったりで、家に帰る時には疲れ果てていることが多かったです。休みもなかなか取れなくて大変でした。研究発表のために深夜までの残業が2週間続いたこともあり、ちょうど体調も悪くて本当に過酷でした。島なのにこんなに働くの!?と思ってしまいました。

――隠岐の島に来てびっくりしたことや、笑えるエピソード、思い出深い出来事などがあれば教えて下さい。

自分の独断ランキングですが、優しい人が多い離島へき地トップ3に入るくらい、隠岐の島には優しい方が多かったです。

私が風邪を引いて、でも仕事を休めなくて、という話を近所の方にしたことがありました。そうすると、私が帰った頃(夜の11時とか0時とか)に合わせて、温かいスープやポトフ、サラダ、おこわ、リゾットなど、何日間か作って届けてくれたんですよ。都会みたいにお惣菜とかファーストフードとかは無いし、体調が悪い時や忙しい時に食事を作るのも大変だったので、本当に有り難かったです。

他にも、町内会の行事や人間関係について詳しく教えてくれる方もいたり、買い物はどうするか、どこが安いか、など教えてくれる方もいたりしました。

――隠岐の島では車は必要でしょうか。また、普段どこで買い物されていましたか。

隠岐の島にはバスもありますが、車が無いと生活は厳しいと思います。スーパーで重いものを買うにも車があった方が便利です。

買い物は、サンテラスというスーパーによく行っていました。島だと思わないほど品揃え豊富でキレイなスーパーです。ネットでチラシを見ることもできます。離島のスーパーはwebチラシもサイトも無いところが多いので、ここは進んでいると感じました。

――最終的に隠岐の島を出られた理由や経緯を教えてください。

仕事が忙しすぎて体調が少し悪くなってしまいました。面接の時に、残業はあまり無いと聞いていたのですが、実際かなりあって、面接時に聞いていた話とあまりにも違いすぎました。それに、残業をしても残業代が全て出なかったんですよ。日頃の業務に追われ、患者さんにも優しさや笑顔を届けられなくなってしまったことが理由です。

読者の薬剤師さんへのメッセージをどうぞ

――その他、隠岐の島を勤務先として検討されている薬剤師さん向けになにか伝えたいことがあれば教えて下さい。

隠岐の島の島民はとても優しい方が多いです。実際、私も何度も優しさに救われました。

しかし、病院で働く場合はとても忙しいです。業務量があまりにも多すぎます。通常業務の他に、院内の会議、研究発表、出張など、様々な仕事があります。体力的にも精神的にもタフな方でなければやっていけないと思います。バリバリ働きたい方にはオススメの島かもしれません。

あとがき

作成中

著者プロフィール

鈴木 裕也(すずき ゆうや)

Webディレクター、ライター。当サイト「SHIMA SHIMA」の立ち上げや、「ドラおじさんの薬剤師・転職相談室」の運営など。愛知県豊田市のスーパー山奥で育ちました。大学進学のときに上京しまして、今は東京で妻・息子4歳・娘2歳の4人で暮らしつつ、小さい会社をゆるゆる運営しています。

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