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しましま体験談

28の離島へき地を経験した薬剤師みかんさんが語る、北海道黒松内町の魅力「山がキレイで酪農家も多い広大な大地。スローライフを満喫できます」

今回は、北海道黒松内町病院で1年間の勤務経験がある薬剤師、みかんさんに取材を行いました。

みかんさんは、尋常でないほど転職を繰り返されており、かつ転職先が離島へき地ばかりという、とても珍しい方ですが、なんと新卒で最初の就職先は東京都内の総合病院でした。詳しい経歴は、こちらの記事で紹介しております。

北海道黒松内町は、札幌市と函館市のほぼ中間にある町です。

北海道黒松内町の位置(Google Map)。

なぜ北海道の黒松内町で働くことを決めたのか? 黒松内町はどんなところなのか? また、なぜ黒松内町を出ることになったのか? そのあたりを詳しく聞いてみました。

プロフィール

みかんさん

離島へき地を尋常でないほど転々としている、40代後半の女性薬剤師。旦那さんと10歳になる双子のお子さんとは離れて暮らしていますが、休みを取って定期的に帰っているそうです。みかんさんの詳しい経歴はこちら

なんで北海道黒松内町で働いていたんですか?

――北海道黒松内町を選ばれたのはなぜでしょうか。

北海道の黒松内町で働く前は奄美大島で働いていたのですが、南の島に飽きてしまい、環境を変えたくなりました。「南の次は北だ!」と思い、北海道で働くことに決めました。

なぜ北海道の中でも黒松内町を選んだのかというと、友人からオススメの求人ということで紹介してもらったのですが、黒松内町にブナセンターというブナの木の施設があると聞いて、ブナがどんな木なのか見てみたくなったんです。なので、黒松内町に決めました。

ブナセンター

ブナセンター。画像:一般社団法人 黒松内町観光協会様・黒松内町企画環境課様「くろまつない観光情報」より引用

黒松内町のブナの木

歌才ブナ林。運が良ければエゾリスと出会えるかも……!?画像:一般社団法人 黒松内町観光協会様・黒松内町企画環境課様「くろまつない観光情報」より引用

――北海道黒松内町は、人からどのような場所だと聞いていましたか。

紹介してくれた友人からは、「黒松内町は自然がとっても豊かだよ!」と聞いていました。今まで離島で働いていたので、自然といえば海のイメージでしたが、黒松内町は山なんです。海から離れてみるのもいいかな、と思いました。

給料とかってどんな感じなんですか?

――北海道黒松内町に転職される際の、年収提示はどのようなものでしたか。

年収は600万円。週に1〜2回の残業が7時まであるとのことでした。残業代は別途支払われました。

――家賃補助や、転居費用の提供はありましたか?

転居費用は、奄美大島からの転居だったため遠すぎて全て出せないと言われて、半額までの提供がありました。家賃補助は全額ありました。

残業も時々あって転居費用の提供も全額じゃないのに、それでも黒松内町で働くことに決めたのは、この広大な大地や人間関係の良さに魅力を感じたからです。

北海道黒松内町ってどんなところですか?

――はじめて北海道黒松内町に来て、町内や職場を実際に見たときにどのようなことを感じましたか。

黒松内町は、空港からとても遠かったです。北海道の新千歳空港から向かいましたが、札幌の近くの小樽市からローカル線に乗り換えて約3時間かかりました。見える景色は山ばかりで、海は小樽市付近だけでした。黒松内町に到着すると、駅の周辺には何もありませんでした(笑)

黒松内駅

黒松内駅。Mister0124 [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

黒松内町の農村風景

黒松内町の農村風景。画像:一般社団法人 黒松内町観光協会様・黒松内町企画環境課様「くろまつない観光情報」より引用

街には特に目立ったものはありませんでした。さびれてましたね……。北海道なので気温は低く、体が南の島仕様(笑)の私は、適応できるか不安でした。

職場はそんな街中にあり、薬剤師さんが1人、事務員さんが2人(シフトでの交代)、いらっしゃいました。最初はあまり話しませんでしたが、私のような異色な経歴を持つ者が働くのは初めてだったみたいで、興味はあるけど人見知りで……という感じだったそうです。徐々に話すようになり、仕事の話だけでなく、余暇の過ごし方とか買い物はどこがいいとか、いろいろと教えてもらいました。歓迎してくれて嬉しかったです。

また、先輩の薬剤師さんには持病があり、札幌の病院に通院したくても1人だけの薬剤師なので、「自分が仕事を休んでしまうと町民や患者さんに迷惑をかけてしまうから、絶対に休めない」とおっしゃっていたそうです。しかし、持病からくる体調不良があったため、薬剤師を増員することになったみたいです。札幌は黒松内町からは140kmくらい離れているので、1日休まないと札幌に通院することは難しいんです。先輩に「これで安心して休めるよ」と言われて、自分が黒松内町に来て良かったと思いました。

――北海道黒松内町に来て初めて気付いた、北海道黒松内町でのお仕事の良いところを教えて下さい。

黒松内町は、時間がゆっくり流れている感じです。観光地化されていないので旅行客も少なく、落ち着いて過ごすことができるのが良いと思いました。

余暇も、道の駅に行ってパンやピザを買ったり、美味しい野菜を安く買ったり。少し離れていますがニセコっていう外国人が多い町に行って英会話の練習もしたりして、とても充実していました。

道の駅くろまつない

道の駅くろまつない。Gpx-evo [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

道の駅のパンやピザ

道の駅のパンやピザ。道産小麦を使い、無添加にこだわっているんだそう。画像:一般社団法人 黒松内町観光協会様・黒松内町企画環境課様「くろまつない観光情報」より引用

――反対に、悪いところを教えて下さい。

スーパーなどが遠すぎます。商店もありますがイマイチです。野菜は農家の方から頂いたり道の駅で安く手に入ったりするのですが、野菜以外の肉や魚、お菓子、日用品、家電などがある程度そろっているスーパーまで行くのに約1時間かかるんです。遠いので、買い出しで半日以上潰れることもあって、疲れちゃいました……。

――北海道黒松内町に来てびっくりしたことや、笑えるエピソード、思い出深い出来事などがあれば教えて下さい。

黒松内町では、酪農家が多いことにびっくりしました。患者さんと話すと「酪農やってる」という方が多かったんです。現実問題難しいのかもしれませんが、酪農家は朝早いので、病院も早く開ければ通いやすくなるのかな?とか考えていました。

酪農家だと出かけるのも大変で、家族で旅行もあまりできないみたいです。どうしても出かける場合は、酪農ヘルパーという代わりに牛の世話をしてくれる人を派遣するシステムがあるのですが、お金もかかるし、やっぱり自分で育てたいっていう気持ちがあるみたいで、あまり利用されないみたいです。酪農のプロ意識が高くてびっくりです。

家の近くにも酪農家がいたので、牛乳をもらったり買ったりということがありました。牛乳は濃くて栄養も多く入ってそうで美味しかったです。

――最終的に北海道黒松内町を出られた理由や経緯を教えてください。

黒松内町には約1年いましたが、黒松内町の患者さんで、北海道の道東地区に住んでいたという方がいまして。その方が、道東の海の景色や、お魚の美味しさとかを教えてくれたことがきっかけです。

地図で言うと黒松内町は左側で、道東は右側なので、けっこう離れていて、黒松内町から道東に行くとなったらすごい大変なんです。それくらい北海道は広すぎて旅行でもあまり行けないと思うので、道東の方で働きながら道東をまわることにしました。海が恋しくなったのもありますけどね……(笑)。

読者の薬剤師さんへのメッセージをどうぞ

――その他、北海道黒松内町を勤務先として検討されている薬剤師さん向けになにか伝えたいことがあれば教えて下さい。

黒松内町では1年ほど勤務していましたが、冬がやっぱり大変でした。もう、寒いという寒さじゃないです。玄関フードがある自宅が多く、私の家も玄関フードがありましたが、その玄関フードを開けられないくらい気温が低く、まるで北極に居るみたいでした。服を着込んだり、温かい飲み物を多く飲むようにしたり、ストーブの温度を上げてつけたりして、なんとかしていました。

それから、車はマストです。車がないと買い物もすごく大変です。冬も車が必要です。逆に、車を持っていて働こうか悩んでいる人は働いてみたほうがいいです。

酪農家も多く、ゆったりとした雰囲気で、山がキレイで癒されます。直売所や道の駅では野菜が安いです。海に見飽きた方、たまに山を見て過ごすのはどうですか?都会に疲れた方、黒松内町で癒されてみませんか?ぜひ、黒松内町で働いて、スローライフを満喫してください!

あとがき

作成中

著者プロフィール

鈴木 裕也(すずき ゆうや)

Webディレクター、ライター。当サイト「SHIMA SHIMA」の立ち上げや、「ドラおじさんの薬剤師・転職相談室」の運営など。愛知県豊田市のスーパー山奥で育ちました。大学進学のときに上京しまして、今は東京で妻・息子4歳・娘2歳の4人で暮らしつつ、小さい会社をゆるゆる運営しています。

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